ThinkPad T500でWindows 10を動かす

一世代前に使っていたThinkPad T500は、購入時にWindows Vista 32bitが導入されていた。その後Windows 7 64bitにupgradeして使っていたが、現在使っているT530への移行後、リフレッシュを兼ねてWindows 10にupgradeした。というより、たまたまWindows 10への無料移行キャンペーンの最中で、うっかりupgradeされてしまった、という方が正しい。

Windows 10へのupdate直後はそれほど大きな問題もなかったのだが、その後、Windows 10のメジャーupdateの度に、画面が真っ暗になるという問題が出るようになった。

一度そうなってしまうと、セーフモードで起動しないと画面が全く映らないので、設定変更のしようもない。ところがWindows 10で、まともに起動しない状態から、セーフモードにする方法も結構面倒なのだ。

 

「Windows 10」をセーフモードで起動する方法について

 

上記サイトの情報を参考にして、セーフモードで起動しながらいろいろ調べてみると、だんだん事情が分かってきた。ThinkPad T500にはグラフィックス機能として、ATI Mobility Radeon 3650と、インテル グラフィックス・メディア・アクセラレータ X4500の、ふたつのデバイスが搭載されている。Windows 10も両方ともサポートしているが、優先して使われているらしいATI Mobility Radeon 3650の画面表示がおかしいらしい。このデバイスをデバイスマネージャーで無効にすると画面も正しく表示される。

しばらくその状態で放置していたが、メジャーupdateの度に同じ問題が起きるので、根本的に直したくなってBIOSの設定を調べてみた。するとどうやら、発売当初の初期設定では、これらのふたつのデバイスを、動的に切り替えながら使えるような設定がされていて、その機能はデバイスドライバー側の対応も必要としているようだった。Windows Vista当時のドライバーは動的切り替えに対応していたものの、Windows 10のドライバーは対応していないということなのかもしれない。

仕方がないので、BIOSでGraphic DeviceとしてATI Mobility Radeonのみを有効にするDiscrete Graphicsを指定し、OS Detection for Switchable Graphic も無効にしたところ、ATI Mobility Radeon 3650のみが認識されるようになり、かつWindows 10のドライバーで正常に動作するようになった。

R400、T400、T500、W500などのモデルをWindows 10にupgradeして使う場合は、要注意かもしれない。

 

スイッチャブル・グラフィックス よくある質問(FAQ) ‐ ThinkPad R400, T400, T500, W500