Pro Tools 9 on Windows 7 64bit

Pro Tools 9が発売されて、ASIOがサポートされたので、オーディオ・インターフェースの選択肢が増えた。また、Note PCで持ち歩く際に、それぞれの作業場所にオーディオ・インターフェースがあれば、PCだけ持ち歩けば済むので、機動性の向上が期待できる。

Pro Tools LE 8.0.4をWindows 7 64bit環境で動かしてきて、快適だったが、仕事の切れ間に、Pro Tools 9にupgradeすることにした。

Avid StoreでPro Tools LE 8からPro Tools 9へのcross gradeを購入して、ダウンロードする。8からの差分とfull installerが選べるが、後日再installすることを考えて、full installerを選ぶ。

upgradeの前に、driverを最新に更新するように書かれているので、別途ダウンロードして、導入する。

また、Pro Tools 9から、iLokによるライセンス認証が必要になるので、www.ilok.comでPro Tools 9のライセンスをiLokにダウンロードする。

Pro Tools 9のinstallそのものは、順調に終わるが、起動すると、オーディオ・インターフェースが無いと言われて、先に進まない。やむを得ず、一旦停止して、調べると、つながっているはずのMbox 2 Proが見えない。

DriverとPro Tools 9を再度installし直しても、やはり症状が変わらない。

一旦Pro Tools 9を削除して、Driverだけinstallした状態で、C:\Program Files (x86)\Digidesign の下を調べてみると、以下の場所にdriver diskが入っていて、やはりMbox 2 Proは認識されていない。

C:\Program Files (x86)\Digidesign\Drivers\Digidesign Mbox 2 Pro Driver Disk

これはひょっとして、Driverのinstallは、Driver Diskのイメージを展開するだけで、device driverのinstallはやってくれないのか?

というわけで、デバイス・マネージャを開き、「ほかのデバイス」の下に入っていた「Digidesign Mbox 2 Pro」のプロパティから、ドライバの更新を選んで、上記のフォルダを指定して、installしたら、あっさり認識された。

お〜い。これはいくらなんでも不親切だろ〜。

この問題が解決すると、Pro Tools 9もあっさり起動し、8の頃に作ったセッションも全く問題なく読み込め、再生できた。

Protools LE 8.0.4 on Windows 7 64it

ThinkPad T500 (4GBメモリ搭載)のOSを、Windows 7 64bitにupgradeして、Protools LE 8.0.4を動かしてみた。

元はWindows Vista 32bitで、bootとshutdown、sleepなどに時間がかかり、Protools LE自体の起動・停止も遅く、稼働中もよくエラーが出ていた。Protools LE 8.0.4で、Windows 7がサポートされたということなので、この際、HDDも7200rpmのものに入れ替え、OSも64bit化することで、高速化を図ることにした。

Windows Vista 32bitからWindows 7 64bitへのupgradeは、上書きインストールはできず、新規インストールするしかないということなので、OSの設定や、アプリケーションはすべて再インストールする必要がある。

Acronis True Imageを使って、既存のWindows Vista環境のHDDを、ディスクイメージまるごと新しいHDDにcopyする。

新しいHDDに入れ替えて、Vistaが起動することを確認。shutdownして、新しいHDDに新規インストール開始。特に問題なく終了し、Windows 7 64bitが起動する。この段階で、boot、shutdownの速さを実感する。

新規インストールでは、旧OS環境のwindows、program files、ホームディレクトリなどは、c:\windows.oldというディレクトリに移動されるが、それ以外のユーザーデータはそのまま残る。

この後の作業でのトラブルを回避するため、UACを無効にする。通常はポップアップメッセージが面倒なだけだが、Protools用のpluginで致命的なエラーが起きるので、やむをえない。

Lenovoのsiteから、ThinkVantageのsystem updateをインストールする。これがないと、オーディオのボリュームや、ミュートボタンが使えない。

Acrobat readerやら、iTunes (ProtoolsがMP3のハンドリングにQuick Timeを必要とするので)など、よく使うツールをインストールする。

RATOCのIEEE 1394用のPCカードをつなぐ。OSに含まれるドライバであっさり認識される。

Protools LE 8.0.3のfull installation imageをAvidのsiteからdownloadして、インストールする。この段階で、Mbox2 Proを接続して、基本動作確認。問題なし。起動・停止が速い!

また、8.0.4のアップデートもdownloadして、すぐにupdateする。(8.0.4のfull install imageを用意して欲しいなあ。)動作も問題なし。

Protools LEと一緒に使っている、プラグインもひとつひとつ導入して確認する。FXPansionのVST to RTAS adapter v.2.11、REA plugs、Modern plugin、Melodyne editorなど、問題なし。

直接Protoolsからは呼ばないが、VOCALOID2 (巡音ルカ)やFinale 2009もインストールし、問題なし。

何かと使うCygwinteratermも導入。問題なし。CDやDVDを焼くのは、Cygwinからmkisofsとcdrecordでやるのが一番楽なんだよね。

ビデオ関係では、Corel VideoStudio Pro X3、DVD MovieWriter、InterVideo WinDVD、HD Writer AE 1.5などをインストールする。これらはまだ使い込んでいないが、特に問題は出てない。

その他、GIMP 2、OpenOffice 3.2、VLC 1.1.2、FireFox 3.6.8なども導入。問題なし。

Windows 7 64bit環境への移行で、今のところ問題になったのは、HP C5280のCD/DVDラベル印刷ソフトが変わってしまい、動くことは動くのだが、私のニーズを満たさなくなったことだけだ。今後、ラベル印刷は、OpenOffice Drawでやることにしたからいいのさ。

Windows 7 64bit環境にして、OSや、各アプリケーションの動作が速くなったのは、ひとつにはHDDを高速化したというが大きいと思うが、64bit化の効果としてdisk I/Oの改善があるそうなので、相乗効果なのかもしれない。

また、Protoolsの様に、32bitアプリケーションひとつで1GB以上のmemoryを使ってしまいかねないアプリケーションの場合は、すべてのアプリケーションの合計で2GBまでという制約のあるWindows 32bit環境より、64bit環境の方が余裕が生まれるという点も、メリットだと思う。