ThinkPad X1 Yogaの復活 その2

キーボードベゼルの交換時に発見した指紋リーダーが、どうやっても動かない。デバイスの認識すらされない。もう一度裏蓋を空け、スピーカーとバッテリーを外して配線を確認してみたところ、指紋リーダーとマザーボードをつなぐ、フレキシブルフラットケーブルのマザーボード側の端子付近のところで、2mmほどの亀裂を見つけた。このケーブルは6mm幅の中に0.5mmピッチで8本の電線が詰まっているものなので、2mmの亀裂でも数本の電線が切断されてしまう。どうやらキーボードベゼルの交換作業中に、誤って切ってしまったらしい。

フレキシブルフラットケーブルは、単体では保守部品として販売されていない。Base Miscellaneous Kitという、この手の細かい部品を集めたものとして、$49で販売されている。ところが国内では扱っている店がなく、海外の店では販売はしているが、日本への輸出には対応していない。

困ったなと思いながら、ケーブルをしげしげと見てみると、表面に何やら型番やメーカー名のようなものが書いてある。検索してみると、ケーブルそのものは一般的な商品らしい。芯線の数や、ピッチ、幅、長さなどで、様々な種類がある。あちこち探して、条件を満たすものを見つけ、早速注文する。送料は別途かかるが、1本400円足らずだった。

数日で届いて交換してみると、あっさり認識されて指紋リーダーが動くようになった!

 

ThinkPad X1 Yogaの復活

 一昨年、以下の記事で紹介した、購入したばかりなのにキーボードベゼルを破損してしまい、その後もディスプレイだのキーボードだのマウスだのが言うことを聞かず、すっかりお蔵入りになっていたThinkPad X1 Yogaが、ついに購入当時の姿を取り戻す日が来た。

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以前の記事で紹介した通り、当時はLenovoに修理を依頼しようとするも、購入代金を超えるような修理代の見積もりとなり、断念せざるを得なかった。それでも、キーボードベゼルに入ったひび以外には、これと言って問題のない状態まで復活したので、そのまま眠らせておくには惜しい。実際、軽さとバッテリー持ちの良さを活かして、ライブ・イベントの画像出し用に使ったり、電源のない場所での一時的な作業用に使ったりして、それなりに役に立つシーンはあったものの、やはり自分のメインの作業用に使うにはいまひとつ物足りない。誰かに譲るにしても、キーボードベゼルにひびが入った状態では気が引ける。

購入当時はまだ発売後間もない頃だったこともあり、キーボードベゼルだけを保守部品として購入することは出来なかったし、パーツ取りが出来そうなジャンク品なども出回っていなかった。しかし、購入から2年近く経過すると、探してみればあるある。どういう由来のものかはわからないが、そこそこ評価の高そうな海外のネットショップで、リーズナブルな値段で部品が出ていた。ThinkPad X1 Yogaは発売時期によって複数世代あり、似たような外見でも部品の形が違う。Lenovoのサイトで部品番号を調べて、自分の持っているモデルと適合する部品であることを確認して、早速注文する。

注文後すぐに、ThinkPad X1 Yogaのモデルを確認するメッセージが届き、丁寧なショップだと分かって安心する。モデル・タイプを知らせて間違いない旨伝えると、すぐに出荷してくれた。海外からの郵送なので、二週間ほどかかって届くそうだ。届くのを待ちながらLenovoのメンテナンス・マニュアルを読んで、部品の交換方法を調べる。ThinkPadIBM時代からの良き伝統で、マニュアルがとてもしっかりしていて、本来であれば修理を行うメーカーの人が見るようなマニュアルが、一般に公開されている。残念ながらThinkPad X1 Yogaの私のモデル(第一世代)のキーボード・ベゼルの交換は、かなり工程の多い作業のようだ。

そうこうするうちに部品が届く。プラスティック一枚のような部品なのだが、丁寧に梱包されている。早速開けてみると、傷ひとつなく、ほぼ新品のような状態だ。早速、ThinkPad X1 Yogaを分解してキーボードベゼルを交換する作業にはいる。

最初に再起動後、Enter、F1を順に押して、BIOS設定画面に入り、ConfigのPowerの画面のDisable Built-in Batteryの機能を使って、内蔵バッテリーを止める。これで作業中にうっかり配線をショートさせたりする事故を防ぐことが出来る。

続いて裏蓋を外す。裏蓋表面に見えているネジをすべて緩め、液晶画面のヒンジの辺りから、ギターのピックのようなものを使って傷付けないように裏蓋をこじ開けて持ち上げる。少しずつ裏蓋を引き上げて、すべてのネジが緩んだら、裏蓋を本体後方に向かって軽く引っ張るようにすると、本体前面下にあるフックが外れ、裏蓋が外れる。裏蓋をはめるときに、最初にフックを引っかける必要があるので、外れたらフックの位置をよく見て確認しておく。

ThinkPad X1 Yogaの第一世代では、キーボードベゼルが本体のケースの役割を持っている。つまり、キーボードベゼルを交換するには、裏蓋を外した後、スピーカーを外し、バッテリーを外し、マザーボードを外し、キーボードとを外し、その他のパーツを外し、最後に液晶画面と本体をつなぐヒンジを本体から外す。これでやっとキーボードベゼルが取り外せたので、交換部品と入れ替えて、外した部品を逆順に取り付けていく。数十個のネジを外して付け直すことになる。ネジは似たようなものが多く、直径はどれも同じだが、長さやネジの頭の形が若干違う。どこにどのネジがはまっていたのか、外すときにメモしながら作業しないと、戻すときにうまく収まらなくなる。

全ての部品を取り付け直し、裏蓋も閉じたら、電源アダプタをつないで起動する。内蔵バッテリーを止めてあるので、電源アダプタをつながないと起動しない。一旦起動すれば、内蔵バッテリーも復活する。

キーボードベゼルを交換し、見た目も元通りに復活した。分解中に実はこのPCに、指紋認証バイスが付いていることに気が付いた。購入後すぐに色々あったので、すっかり忘れていたのだ。しかし、Windows Helloの設定画面を見ても、デバイスマネージャーを見ても、指紋認証バイスが認識されていない。調べてみると、Windows 10のupdate後、ThinkPad X1 Yogaで指紋認証が出来なくなったという報告が複数ある。回避方法をいくつか試してみるが、うまくいかない。うーん、一難去ってまた一難。

 

 

Finaleでパート譜が印刷できない!

ThinkPad T490sに移行した際、Finaleも26にupgradeしたが、その後、パート譜が印刷できないことに気づいた。印刷ダイアログで印刷対象の楽譜が一覧表示されないので、パート譜を指定することができず、他のボタンを使っても必ずスコア譜が印刷されてしまうのだ。

類似の問題を探してみたが見つからないので、サポートに連絡してみる。反応を待っている間にいろいろ試行錯誤すると、プリンタとしてWindows 10から新規に導入されたMicrosoft PDF Writerを指定した場合のみ、問題が発生することを突き止めた。

Finaleで作成した楽譜をPDFに変換するには、Finale自身が持つPDFへのエキスポートの機能を使う方法と、Microsoft PDF Writeなどの、PDF変換機能をもつ仮想プリンターを使う方法がある。FinaleのPDF出力機能を使うと、たまに日本語で書いた文字が文字化けしてしまうことがあり、Windows 7の時代はCute PDFなどを導入して使っていたが、Windows 10から標準で追加されたMicrosoft PDF Writerが優秀だったので、これを使っていたのだ。

やむを得ず、FinaleのPDF出力で文字化けする理由を調べていたら、文字列の種類ごとにフォントが指定されており、日本語対応でないフォントが指定された項目に日本語を入力している場合に問題が出ることが分かった。画面表示上は日本語が表示されるのに、PDF出力の際にのみ文字化けする。私の場合、この問題に引っかかるのは、曲名に日本語を入力した場合だけで、文字化けするのは2ページ目以降のヘッダーに出る曲名だけなので、それだけ日本語フォントを明示的に指定すればよい。

具体的には、文字ツールを選択した上で、[文字]>[テキスト編集]を選び、IDの部分をスクロールしてフォントを変更したい項目を表示させ、テキスト文字列をすべて選択した状態で、[文字]>[フォント]を選び、フォントを指定する。

 

2019.5.30追記 サポートからの回答では、Finale 25からあるbugということで、「通常使うプリンタ」を「Microsoft PDF Writer」に設定している場合に出る問題だとのこと。回避するには、「通常使うプリンタ」を「Microsoft XPS Document Writer」など、他のプリンターとし、印刷時に必要に応じて「Microsoft PDF Writer」を一時的に指定すれば良いそうだ。

 

Finaleのコード名を見やすくするには

 

楽譜作成に利用しているFinaleの標準では、コード名に使われるフォントが小さい。「E♭m7」というコード名を例に取ると、「E」の部分はルート、「♭」の部分は「変化記号」、「m7」の部分が「サフィックス」という項目として、別々にフォントの大きさが指定されている。標準では「ルート」がAriel 12pt、「変化記号」がKousaku 17pt、「サフィックス」がAriel 11ptという具合だ。ベテランのミュージシャンに優しい楽譜にするには、「ルート」がAriel 20pt、「変化記号」がKousaku 28pt、「サフィックス」がAriel 18ptぐらいにしたい。

コード名のフォントの変更は、[書類]>[ファイル別オプション]の画面の「フォント」の項目で、設定変更することが出来る。ただし、「サフィックス」についてはコード名を入力した後から指定しても効かない。先にコード名を入れてしまった場合、コードツールを選択した上で、[コード]>[サフィックス・フォントの変更]のメニューを使って変更する。

「変化記号」はいくらフォントを大きくしても、ベースラインが「ルート」や「サフィックス」と同じだと、埋もれて見逃してしまう。目立たせるためには、[書類]>[ファイル別オプション]の画面の「コードネーム」の項目で、ベースラインを大きくすると良い。シャープ、フラット、ナチュラルごとに調整できるが、それぞれ+0.1ぐらい増やしてやると、「ルート」の文字の半分ぐらいの高さまで持ち上がって目立つようになる。

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ThinkPad T490sへの移行

以前、以下の記事で、当時メインで使っていたThinkPad T530からのパソコンの買い替えを諦め、内蔵ディスクをSSDに換装した話を書いた。その時、「薄型ノートPCが内蔵2TBのSSDと、4 core以上のCPUを積むようになったら、PC本体を買い替えることにした」と書いたが、それからわずか1年半でこの条件を満たすパソコンが出てきて、買い替えることになった。 

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新たなパソコンは、ThinkPad T490sで、Core i7-8565U 1.8GHz、8GBメモリー、2TB SSD、タッチパネル付きのFull HD液晶、LTE対応SIMスロットと言った構成である。T530からの買い替えということで、T580やT590も検討したが、めったに使わないテンキーが付いているせいで、キーボードが全体に左側に偏った配置になっているのが気に入らなかった。また、仕事用でX1 CarbonやT480を使ってみて、とても印象が良かったことと、最近持ち歩いて作業することが多く、T530の重さと大きさ、バッテリー持ちの悪さが足かせになってきたことも大きい。

前回検討時の結論としては、買い替えの条件は、能力でCore i7-3720QMを上回る4 core CPUの搭載と、合計で2TBの容量を持つSSDの搭載というものだった。CPUについてはT480あたりから条件を満たしていたが、メーカー構成で2TBのSSDを積むThinkPadは未だにない。また、大容量SSDは、他のパーツに比べて価格が高く、パソコンの値段を押し上げる一番大きな要素となっている。そこで、今回はT490sは512GBのSSDを搭載した構成で購入し、別途市販のパーツとして購入した2TBのSSDと換装することにした。

メーカー搭載のパーツとしてのSSDは未だに価格が高止まりしているが、ここに来て市販パーツのSSDの価格は劇的に下がっている。1年半前にT530用に購入した2.5 inch SATA 1TBのSSD (Crucial MX300, CT1050MX300SSD1/JP)が3万5千円だったのに、今回購入したPCIe 3.0/NVMe 2TBのSSD (Intel 660P, SSDPEKNW020T8X1)はもう3万円を割っているのだ。

ゴールデンウィーク直前からの大幅割引キャンペーンに誘い込まれるように注文してから、約3週間で品物が届き、同時に注文してあった2TBのSSDも届いたので、早速初期設定とSSDの交換作業に入る。

まずは、パソコンの初期動作の確認を兼ねて、元の構成のままで起動し、Windowsの初期設定を行う。続いてWindows Updateも適用しておく。一通り動作を確認出来たら、外付けケース(アイティプロテック AOK-M2NVME-U31G2 )に入れた換装用SSDをUSBポートに接続して、内蔵SSDのクローンを行う。LenovoのPCには、内蔵ディスクに3つのパーティションがあり、OS用以外にBoot Managerやリカバリー用のものがある。Windows Backupでバックアップ&リストアすると、同じパーティション構造のものは作れないので、Acronis True Imageを使ってクローンを作成する。

無事に終わったら、いよいよSSDを換装する。最近のThinkPadは薄型になり、パーツ交換も裏面パネルを外す必要があるので、以前に比べると慎重な作業が必要だが、検索すれば先人達の経験談が豊富にあり、大きなリスクはない。多少注意が必要なのは、何本か外すネジのうち、内側にプラスティックのワッシャーが付いているものがあり、ネジが引き抜けないものあるということぐらいだ。無理に引き抜くと、後でワッシャーをはめなおすのに手間がかかる。SSDの換装が終わると、あっさり、何も問題なく起動し、2TBの内蔵ドライブとして認識される。

続いて、SIMを挿して携帯電話網との接続を確認する。普段SIMを挿して使っている7 inchタブレットからSIM (OCN Mobile Oneのnano SIM)を抜いて、T490sに挿してみる。これもあっさり認識し、Windowsの設定の「ネットワークとインターネット」の「携帯電話」の「詳細オプション」でAPN等を設定すると、あっさり接続した。今後のパソコンやタブレットには、SIMが不可欠になりそうだ。OCN Mobile Oneは一契約で通信量を共有できるSIMを複数持てるので、早速SIMを追加注文する。

ハードウェア的に新しいものを一通り確認し終えると、次はソフトウェアとデータの移行だ。前のT530は結局7年も使ったので、その間大量のソフトウェアが導入されている。中には同じソフトウェアの新旧版が複数入っているものもある。この際、今後も使い続けるものだけに絞って導入しよう。

まず、ChromeFirefoxAcrobat Reader DCなどの必須ツールを入れる。その後、CapsLockと左Controlの入れ替えと、IMEの設定を変更する。

続いて、Cygwinを導入し、Cygwin上で使っているツールやデータを旧PCから移行する。この辺りはデータ量も少ないので、Windowsのファイル共有で接続しておいて、Cygwin上でtarやrsyncなどでコピーする。

旧PC上に導入イメージがあるソフトウェアについては、USB HDD経由で移行する。音楽・映像関係は数も量も多い。Protools 12、Ivory、MelodyneWAVES/L3-16、Metric Halo/Charactor、BlueCat Freeware pack、Finale 26、VOCALOID5、巡音ルカPremiere Elements 14などを導入する。AudacityGIMPなどは最新版をInternetからダウンロードして導入する。

並行してソフトウェアのライセンスを移行する。導入時点でライセンスキーを要求されるだけのもの、iLokなど外部キーで管理しているもの、Internet経由でデ・アクティベーションアクティベーションを行うものなど、ライセンスの管理方法も様々だ。中には登録サイトが変わっていたり、ユーザーやパスワードを忘れてしまったりしていたものものあり、ひとつひとつ調べなおす。

最後の大物は大量のデータの移行だ。移行元のT530には1TBのSATA HDDが2台入っていて、1.4TB程度のデータ量がある。ファイル単位でUSB HDD経由でコピーすると権限関係で読み出しできなくなったりすると厄介なので、T530側からtarでUSB HDDに書き出し、それをT490sに接続しなおしてtarで読み取ることにする。ファイルの数が多いので、書き込み先がSSDでもかなりの時間がかかる。一晩流しっぱなしでなんとか移行を終えたが、今後はEthernetで直結しておいて、rsyncで差分を見ながら少しずつコピーするという手もあるかもしれない。

移行作業をしながら一通りT490sを使ってみたが、X1 carbonより少し厚く、T480より少し薄いという感じで、印象はとても良い。どなたかのレビューで、負荷がかかると右側の排熱ファン近辺が熱くなるとあったが、その通りだった。T490sの右側には隙間を空けておくことにしょう。

 

 

 

古いビデオの変換

さて、前回に続いて今度は古いビデオ素材の変換作業を行った。元ネタは実に様々なものがあり、VHS、8mm Video、Digital 8、DVD-Rなどなど。どれも最終的にはPC上でMP4にするとして、元ネタごとに取り込み方法を考える必要がある。

8mm VideoとDigital 8は以前SONYのGV-D200を購入してあったので、IEEE-1394経由でPCにつなげようとすると、最近のPCにはIEEE-1394がついてないことがわかる。かろうじて現役で使っているPCにはついているものがあったが、うっかり買い替えて破棄していたら危ないところだった。IEEE-1394は既に時代遅れなインターフェースの扱いらしく、USBからの変換アダプターなども無く、対応した古いPCを使うか、デスクトップPCにPCIカードでも差すしかないということらしい。8mm Videoからの取り込みは、IEEE-1394付きのPCが動いている間に全部済ませるしかない。

Digital 8を取り込んで見ると、撮影状態の良いものは、かなり画質が良いことがわかる。元の動画の画質を活かすためには、DVDレベルではだめで、Blu-rayかPC上の高画質のMP4にする必要がある。

VHSからの取り込みは、VHSデッキを調達する必要があるのはやむを得ないとして、いまさらアナログのキャプチャーボードなんて買いたくないので、HDDレコーダーのアナログ入力を使ってダビングし、DVD-RWBD-REに焼いて、PCに取り込むことにする。DVD-Rの素材も短いものが多いので、一旦HDDレコーダーにダビングして、まとめてBD-REに焼くのが手間が省けていいかもしれない。

いざやってみるといろいろ問題がでる。まずある程度長い尺のものになると、DVD-RW上で複数のVOBファイルに分割されてしまい、PC上のソフトで取り込んだ時に、つなぎ目で音が途切れたり、ずれたりする。DB-RE経由にすると今度はMP4 TSからMP4 PSへの変換の際、ソフトによって上手く変換出来なかったり、音声トラックの音質に問題が出たりする。動画、音声共にまともに取り込めても、ビットレートが低く、画質が元のテープよりかなり劣化したりする場合もあった。

試行錯誤の結果、DVD-RW上の複数のVOBファイルを、ffmpegのconcat:の機能を使って、ひとつのMPEG2ファイルに結合する方法が、もっとも綺麗につながり、かつ音ずれや音質・画質の問題が起きないことが分かった。

 

FFmpeg/DVDをmpg動画ファイルに変換 - kobapan @ wiki - アットウィキ

 

さらに編集やMP4への変換が必要な場合のみ、Premiere Elementsを使う。それでも一部のVHS素材からの動画で、画面がずれたり、余計な黒枠がついたりして、トリミングが必要になった。

VOBファイルからの取り込みの際、DVD-RWから直接ffmpegで読みだすと、頻繁にランダムアクセスが発生して効率が著しく落ちるので、一旦PC上にコピーしてからffmpegで処理するのが能率が良い。

その昔、アナログビデオをPCに取り込む作業を行った時に比べると、PC側の処理能力が格段に上がっていることと、ディスク容量が増えていて余裕があること、一部の作業工程をHDDレコーダーにオフロード出来ることなどから、ずいぶんやりやすくなった。

YouTubeなどクラウド・サービスの普及で、写真も動画もネットで保管・共有する時代になった。一方でスマホやデジタル・ビデオの普及で、撮影・保管されるビデオも増え、Blu-rayを使っても膨大なビデオを有効に管理・保管・共有するのは難しい。時代遅れとなったメディアからビデオを取り出し、出来るだけ良い画質でMP4に変換して、PCのHDDやネットに分散させて管理・保管・共有するのが最も効率が良いだろう。

 

ご家庭ビデオ編集と共有をおさらいする

訳あって、ご家庭用のビデオカメラやスマホ等で撮影した動画を編集し、何人かに配るためのメディアを作ることになった。複数の動画を編集してひとつにまとめること自体は慣れた作業なので特に問題はないが、今回は長さが1時間半程度と長いこと、内容の関係で、複数のシーンを頭出ししたいという要望があること、広く公開するものではないということから、YouTubeなどを使わず、DVDにして欲しいということだった。

元素材は16:9のHD画像なので、一旦Premiere Elementsで編集し、音声トラックだけ取り出してProToolsで修正し、再度Premiere Elementsに取り込んで、まとめて一本の長いMP4にレンダリングする。この段階で依頼者に観てもらって、何度か直しが入る。とにかく長い動画なので、一往復に時間がかかる。依頼者とのやり取りもネット経由になるので、ffmpegで画質を落とした動画を作ってGoogle Photoで共有する。まあ、この辺りまでは何度もやっていることなので、スムーズに事が運ぶ。

動画が出来ると、次はDVDにするためにオーサリング・ソフトというものを使う。最近はめっきりDVDなど作らないので、昔ドライブを買った時についてきたソフトを引っ張り出して、思い出しながら使ってみる。まず、MP4は受け付けないので、PremiereからMPEG2でレンダリングしなおし。メニューやチャプターの設定をして、背景画像などを作りこんで、さてISOイメージに書きだそうとすると途中でエラーになる。エラーメッセージからはすぐに理由は分からなかったが、どうやら4.7GBのメディアに収まらないということらしい。ビットレートを下げれば収まるのだろうけど、下げ過ぎると画質が劣化する。ビットレートを下げてMPEG2を作り直すと、メニューもチャプターも全部やり直しになる。丁度良いビットレートを求めて、これを何度も試行錯誤する気にはなれない。

ちょっと待った。今時のレコーダーなら、大抵Blu-rayを再生できるんじゃないだろうか? 元の動画と同じビットレートレンダリングしたMP4の完成動画が13GBなんだから、Blue-rayなら問題なく収まるだろう。というわけで、依頼者経由で配布先の方々にBlue-rayが再生できるか聞いてもらった。

回答を待つ間、Blue-rayをオーサリングする方法を検討する。先にDVDのオーサリングを試したソフトはBlue-rayもサポートしているが、あまり使い勝手が良くないのと、DVDとBlue-rayではデータが共有できないので、もし同じ内容でDVDとBlu-rayの両方作るとなったら同じ作業を二回行うことになる。それは避けたい。

いろいろ調べてみると、Premiere ElementsでもDVDやBlu-rayのオーサリングが出来るらしい。しかも、一番手間のかかるチャプターの頭を決める作業を、動画編集の画面で行うことができる。しかも、オーサリング作業がDVDとBlu-rayで共通で、最終的なレンダリングの段階で書き出しメディアやフォーマットを決めればよいということがわかる。これは便利だ。なんで今まで気が付かなかったんだろう。

その理由はすぐに分かった。とある理由により、敢えてPremiere Elements 10より新しい版への更新を止めていたのだが、オーサーリング機能をまともに使うには、新しい版にする必要があるようだった。止むなく、購入はしたものの使っていなかったPremiere Elements 14を引っ張り出してきて使ってみる。

Premiere Elements 10で作成していたプロジェクトを14で読み込むと、読み込みそのものは問題なく出来るが、途中でMPEG2のライセンス・コードの確認を求めてくる。ライセンス・コードはAdobeのサイトで得る必要があるのだが、これがまたFlashを使っていて今のPCでは動かない。あちこち探してFlashが動かせるブラウザをまだ持っているPCを見つけてなんとかライセンス・コードを得る。コードの入力は一度で済まず、この後、何度も何度も入力を求められてうんざりする。

一旦落ち着くと、Premiere Elements 14でのオーサリング作業はとてもスムーズだった。やはり古いソフトウェアを使い続けるのは良くない。時代に取り残される。DVDやBlu-rayメディアへの書き込みも問題なく出来たので、量産のためにISOイメージに書き出し、メディア書き出し作業用の別のPCにISOイメージをコピーする。

さて、ISOイメージからメディアへの書き込みを始めようとすると、ここでまた問題が生じる。いつもCDやDVDを焼くのに使っているcdrecordが、Blu-rayに対応していないらしい。ちなみに私はWindows 10の上のCygwinを使っているので、cdrecordもCygwin上のものを使っている。Cygwinのサイトからcdrecordの新しい版を入れてみる。暫くCygwinの更新をしていなかったため、cdrecordだけでなく、Cygwinのベースから更新することになった。これがまた別の大問題を引き起こした。

Cygwinの更新に伴ってPerlも更新され、CDジャケットやレーベルの作成に使っている自作ツールが依存している、PerlのPDF::API2が動かなくなってしまった。PDF::API2が依存する別のライブラリの仕様が変わったらしく、再インストールすらできない。止むなく、PDF::API3に移行することにして、かなり苦労してPDF::API3を導入する。自作ツールの方もPDF::API3に合わせて書き直しが必要になった。

さて、自作ツールの方はなんとかなって、Blu-rayのISOイメージの書き出し作業に戻った。散々苦労してCygwinの更新をしたものの、cdrecordのCygwin版では、Blu-rayに対応していないことが分かる。cdrecordのソースからCygwinに移植しても良いが、ここで実はWindows 7以降、WindowsExplorer自体がISOイメージのメディアへの書き込みに対応していることに気が付く。ISOイメージを右クリックすると出るポップ・アップ・メニューの中に、「ディスク イメージの書き込み」というものがあり、これがCD、DVD、Blu-rayのISOイメージのメディアへの書き込みに対応している。普段メインで使っているPCが、Windows 7から10にupgradeしたもので、さらに以前メディア書き込みツールを導入していた関係で、このメニューが出ないようになっていて、気が付かなかったのだ。

時間も惜しいので、cdrecordの更新は後回しにして、Explorerの機能でBlu-rayを焼くことにする。Blu-rayドライブをつないで焼いてみると、何度もエラーが出て失敗する。ストックのメディアが劣化したのか、ドライブが調子悪いのか、ケーブルがおかしいのか、いろいろ試すがどうもうまくない。調べてみると、どうやらCDやDVDの書き込みはUSBバスパワーで出来るが、Blu-rayの場合はACアダプターを付けた方が安定するということらしい。Blu-rayドライブのACアダプターをなんとか見つけてきて、つないでみると、今までのエラーが嘘のようになくなって、安定して焼けるようになる。

今後、動画の共有でBlu-rayを焼くこともあるかもしれないので、USB3に対応した新しいBlu-rayドライブを買いなおそうと思い、探してみる。今のものは、市販のBlu-rayの映画ソフトを観るために、とりあえず買ったものなので、Blu-rayの書き出し性能については、あまり重要視していなかったのだ。フロント・ローディング方式で、メディアの出し入れの際にスペースを食う点も気に入らなかった。いろいろと調べてみると、PioneerのBDR-XD07LEというモデルが、クラムシェル方式で、USBバスパワーでBlu-rayの書き出しが出来るということなので、早速購入してみる。CDやDVDの書き込みには、長年PanasonicのLF-P968Cを愛用していたが、それに近い感覚でBlu-rayを扱うことが出来て、とても良い。Panasonicはポータブル・ドライブの販売から撤退してしまって、Blu-ray時代の代替品に困っていたが、やっと代わりになるものが見つかった。

BDR-XD07LEの唯一の問題点は、付属するUSBケーブルが短いという点だ。しかも本体側がMicro-type Bというあまり見ないものなので、手持ちのケーブルがない。仕方なく、長めのケーブルを探して購入する。そろそろこういうものは、USB type-Cに統一してもらえないものだろうか。このシリーズの新しいモデルでは、USB type-C対応を謳っているが、本体側のコネクタはMicro type-Bのままで、PC側のUSB type-Aからtype-Cへの変換ケーブルを付属品に加えているだけだ。そうじゃなくて、本体側のコネクタをtype-Cにして欲しいのだ。